ある米国マイノリティ女性からの、苛立ちを込めた嘆願

3000(Spencer Platt/Getty Images)

今回は、最近心を打たれた文章を日本語に訳したものを、私の解釈や意見は添えずに掲載しようと思います。

二つあります。

一つは、トランプ当選後の米国社会で増えていると言われるマイノリティへの攻撃について、ニューヨーク州のクオモ知事による声明。
以下のリンク先に日本語もあるので、そちらをお読みください。

【日英併記】マイノリティに対する攻撃が激化する中でニューヨーク州知事が行った緊急表明(2016.11.12)
https://logl.net/419

もう一つは、原文がこちらにありますが、以下に訳しました。
書いたのは、米国に住むヨーロッパ系の移民で同性愛者の女性のようです。

==
親愛なるリベラルの友人たちへ: あなたはトランプと闘う術を持っていない

リベラルの友人たちへ:
そう、あなたのこと。自分の身に及ぶ危険を恐れる人たちに、「そんなにひどいことにはならないよ」と言うあなた。バーニーを大統領に選出することを可能にするという根拠のない憲法上の抜け穴についてSNSに投稿し続けるあなた。そして、昨日私の顔に向かって、「テリーザ・メイ(英首相)は英国版トランプだから(そのこと自体はそうかもしれないと私も思うけど)、私たちの主張を左翼その他のいろんなグループの主張と差別化すべき」と説教したあなた。

あなたと話をする必要があります。あなたは、自分がいかに浅はかな考えを持っているか、少しもわかっていないから。あなたには、物事の判断基準が備わっていない。なぜなら、あなたはこれまで一度も、あなたに対してあからさまに、意図的に、そして力を込めて敵意を向けてくるような環境に生きたことがない。あなたのこれまでの人生には、このことの理解を手助けしてくれる経験がない。それが問題なの。あなたの無知と動揺が、ファシストたちの思う壺になって、私たちマイノリティに危害をもたらすから。

判断基準を持てるように、3つの文章をお勧めします。
マシャ・グリーンの、独裁体制の下でのサバイバルガイド
これは、プーチン下のロシアで育ったグリーン自身の経験をもとに書いてある。

リベラルの人たちはこの中のルール1番と3番について、理解に苦しむみたい(訳注:サバイバルガイドの6項目を文末に記載しました)。

1番は、「独裁者の主張は額面通りに受け取ること」。
トランプの「300万人を強制送還する」発言について、「あれは選挙向けにちょっと過激に言っただけで、本当にするつもりじゃないよ」などと、一秒たりとも思わないこと。彼の言うことを信じなさい。彼は本気。否定するんじゃなくて、彼が標的にしている人たちを助けるために、これにどうやったら抵抗できるか、考えて。

3番は、「制度はあなたを守ってくれないと悟ること
選挙人たちは別の候補に投じてくれたりしないし、憲法上の抜け穴でバーニーが大統領になることもない。その代わり、トランプは自分の思い通りになる最高裁人事を行って、もし民主党が一つでも州議会選挙を落としたら、すでにトランプにアヒルの子みたいに付き従っている共和党が憲法を骨抜きにするでしょう。今私たちが直面しているのはこういう問題だということを早く認識して、受け入れて、あなたの周りにいる人たちが死なずにすむ方法を考えて。

二つ目は、pookleblinkyがツイッター・スレッドでファシズムが加速度的に広がっていくことを具体的に教えてくれている(↓:開くとスレッドが読めます)。

ハッキリ言って、怖いことが書いてあるわ。でも、物事がこの通りに運ぶ可能性についてナメてかかって後で間違いだったと気づくよりは、そうなることに備えておいて後で間違いだったと気づく方がずっとまし。ここに書いてあることの要点はつまりこういうこと:

<ファシズムは拡大している間はあまり目に見えず、見えてもジョークのように見えるけど、その拡大のスピードに気づいたときはもう圧倒されるくらいそれに囲まれてしまっている。認識が現実に追い付かず、対応策を考えたころにはその策はもう役に立たない。次に考える戦略が有効性を持ちうる時間はその前の時よりも短い。前回ファシズムが台頭した時(訳注:第二次世界大戦時の日本・ドイツ・イタリア)、世界には馬と電報しかなかった。今は瞬時のグローバルなコミュニケーションが可能で、核兵器があって、そこらじゅうに監視設備があって、ほとんどすべての人の生体情報のデータベースがある。これにどう立ち向かえばいいのか、はっきり言ってわからないけど、これだけは言える。人が殺されないようにするために何ができるか、今から考えなきゃいけないということ。>

最後の三つめは、もしこの期に及んでまだ私たちが直面している問題の大きさに納得していないのなら、もしトランプ陣営が大統領職について無知だから結果的に大丈夫だろうと思っているなら、ファシズムの14の特徴を読んでみて。

トランプとその周辺には、このすべてが当てはまる。ついでにメイ首相もけっこう近い。人権軽視、国家安全保障への執着、企業権益の保護、労働者の抑圧、知的階級への蔑視など。何を言っているかわからないなら、あなたが世の中の動きに注意を払っていないということ。そして、この事態を招いた大きな責任がリベラリズムにあるということはぜひ覚えておいて、この状況を切り抜けることができたら総括しましょう

リベラルな友人たちへ。
この状況と闘う術を、あなたは持っていない。それどころか、闘うべき状況があるとも気づいていない。気づくべきよ。それも早く。なぜなら、あなたが気付くほどに状況が悪化したころには、あなたよりも社会の片隅に追いやられている人たちはすでにこの世界から消し去られてしまっているだろうから。だから、その人たちの声に耳を傾けて。黒、もしくは茶色の肌をした女性の声を聴いて。Black Lives Matter運動の声を聴いて。性的マイノリティ、特にトランスジェンダーの女性の声を聴いて。合法・不法を問わず移民の声を。憎悪に囲まれて生きてきた私たちの声を。私たちが導くから、ついてきて。そして、私たちを生かしておくためにあなたにできることを考えて。私たちがいないとあなたは方向性を見失ってしまうのだから。

終わり

独裁体制の下でのサバイバルガイド」で掲げているルールは以下の通り;
1.      独裁者の主張は額面通りに受け取ること
2.      「案外普通じゃん」と安心しないこと
3.      制度はあなたを守ってくれないと悟ること
4.      憤ること
5.      妥協しないこと
6.      未来を信じること

ファシズムの14の特徴」は以下の通り。
1.      強力で持続的な愛国主義
2.      人権に対する嫌悪
3.      敵やスケープゴートの存在で団結を煽る
4.      軍の権限強化
5.      あからさまなセクシズム
6.      マスメディアの支配
7.      国家安全保障への執着
8.      政教合体
9.      企業利害の擁護
10.     労働運動の抑圧
11.     知性と芸術に対する嫌悪
12.     犯罪と刑罰への執着
13.     縁故主義と腐敗の蔓延
14.     不正選挙

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